夏だ!チーム制作だ!(キクチ)

どうも。2年の菊地です。現在の映研の様子をお伝えします。
まずは皆様、風邪に気を付けましょう。菊地は銀のべ○○ブ○ックを大量摂取中です。
さてさて。昨日、6月30日
7月13日にある新人上映会に向けて、3班の撮影がようやく始まりました。
今日の撮影は北大にて行います。
虫除けスプレーも忘れてはなりません。
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可愛らしいお洋服のイシカワ。私も色ちがいのスカート持ってます!てへo(^o^)o
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記念すべき、初シーン。クランクインはどきどきしますねえ。役者は新人が務めます。
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皆様真剣にシーンについて考えております。
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そんな中、わたくしはというと…
荷物見守り隊に任命されました。みんな撮影頑張って!
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荷物を見守りつつ、芥川龍之介の世界に浸っていました。面白い。
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イシカワ、車椅子が似合いますねえ、
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ミチガミ先輩がみんなに!あざす!しばし休憩
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あ、1班の皆様がお見えになりました…。
良いですねえ、統一感のなさが良い感じですねえ。
1班の作品が気になります!わくわく
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日も暮れてきて、荷物見守り隊も飽きてきました…(´・ω・`)
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はっ!!!!!!!
撮影中の写真、全然、ない!!!!!!!!
うっかりです。次回はもっと役者、そしてスタッフに迫っていきたいと思います。
まだまだ撮影は続きますが、頑張りましょう…。

2012年 年間計画

先日の例会で今年の映研の年間計画の大枠を決めました。この通りに進むかはわからないですが、予定として今年は以下のように進めていきたいと思います。
5月 チーム製作
6月 北大祭上映会  チーム製作 中村啓一作品上映会
7月 チーム製作(7月上旬締切)
8月 製作(詳細未定)
9月 合宿(製作した映画上映) 製作(詳細未定)
10月 秋新歓
11月 ゲオディノス上映会(未定)
12月 映研グランプリ2012
1月 温泉旅行(新)
2月 シネポリ 追いコン
3月 新歓準備
今年も去年に引き続き最初にチーム製作をします。新しく映研に入った人達に映画製作をまず体験してもらう意味
もあります。基本的に新入生に監督・カメラマン・編集などをやってもらいます。もちろん製作経験がある部員が全力でサポートします。
また今年は夏にサークル全体で組織的に映画を製作し、映画祭等に出品することを目指そうと思います。まだ、チームで分かれての製作なのかなど、どのように進めるかの詳細は決まっていませんが、入選などを目指して製作することは技術の向上に繋がると思います。
さらに今年はある方の提案で2月に温泉旅行をすることになりました!
これもまだ詳細は決まっていませんが、楽しみな行事がまた一つ増えました。
あくまで大枠の計画なので、いつでも自主的に映画を製作してもかまいませんし、映研内の上映会や部員宅での鑑賞会は不定期に行います。みんなで映画館にも行きます。ツイッターで突然呼びかけられることがあるので、ツイッターをしているといいかも・・・。
余談ですが、映研部員は多趣味な人が多く、サークル内にちょっとした部ができたりします。例えば昭和音楽を愛する人達が集まる映研昭和音楽部。これからもしかすると映研卓球部ができるかも・・・。部員の中には映研フットサル部、映研登山部、映研サイクリング部などの創設を熱望する人も・・・。映画とは関係ないですが、もしそういうイベントがあれば積極的に参加してください!!

外撮影はまだ寒い(もりもと)

こんにちはー
映研3年もりもとです
4月・5月に行われた新歓に来てくださった皆さん、ありがとうございました!
これからは通常の活動を行っていくので、興味がありましたらまた来てください~
さて先日、新歓に来てくれた新入生を交えて新作の撮影を行いました
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カメラの練習を兼ねた一回目
ゆるい告知にもかかわらず新入生も参加してくれましたー
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とても寒い日でしたが、何とか撮影終了
この後はきくちさん企画のアーティスト鑑賞会へ
そして二回目。GW最終日に行いました
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主演女優のおおにわさん
風が強い中、薄着でがんばってくれました!
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帰札中のマサルさんも顔を出してくれました!
雨が降ったりする中、ゆるゆると撮影は続きます
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小道具のりんごを手にポーズを取る部長・みちがみくん
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それを見てるおおにわさん、いばやしさん
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最後はみんなで記念撮影です
どちらも編集が出来次第、完成予定です!もう一年置きません!
撮影に参加してくださいました皆さん、どうもありがとうございました!!

二回目の撮影後は・・・
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卓球!
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いい汗かきました 楽しかったー

藤女子大学から新歓に参加したい方へ

クラーク会館の場所わからない!北大に行くのコワイヨ!
という藤の新入生は多いと思うので
北大映研所属の藤女子の2年生が新入生を
藤女子大学から北大映研新歓場所まで案内します!
集合場所・時間
4月17日(火) 4月26日(木) 5月1日(火)
18:00 藤女子大学北16条キャンパス玄関内

文学部のみなさんがいつも出入りするあの玄関の入ったところに
北大映研の看板を持っている生徒が居ますので
藤から参加したい!と考えている方はぜひ一緒に行きましょう!

夕張 と 新歓準備 (ナガシマ)

もりもさんに続いて夕張について書きます
映研1年のナガシマです
私が夕張で観て一番面白かったのは「先生を流産させる会」
映研で観た人がみんなおすすめしていて観れなかったのが「くそガキの告白」
楽しみにして行ってがっかりしたのが「ゾンビアス」
一番笑った映画は「SPEED SHIRO & SANKICHI」
会場全体終始笑っていました
テンポが今のソフトバンクiPhone4GのCMみたいな感じ
監督自身も言っていたんですが、上手く説明出来ない映画です
というか映画っぽくない
とりあえずこれに説明が全て載ってます
http://www.dreampass.jp/deals/patron-tebanasankichi/
こんな感じで夕張で大体12本ぐらい観て帰ってきました
あとは今日の新歓準備の写真
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ゆうばり行ってきた(もりもと)

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こんばんは~
映研2年のもりもとです!
ゆうばり国際ファンタスティック映画祭に、今年も映研がボランティアとして参加しました。
みちがみ、ながしま、ふくもと、もりもと、ひらの、よしむら、まえだ、なかむらの8名が参加!(敬称略)
一日目
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5日間、このスタッフジャンパー着てお仕事してました。
オープニング上映は『シャーロック・ホームズ シャドウ・ゲーム』でした。満員!
そわそわしてたら飲みすぎて気づいたら朝!
二日目
『キムコッピ特集上映』と、前半だけ『らもトリップ』を鑑賞。
どちらも独特の世界観で、よかったです。特にらもトリップ内の「クロウリング・キング・スネイク」が好き!
ヨーロッパ企画の映画が見れなかったのが残念です…今でも悔しい…
三日目
この日はたくさん!
『ビートルズ』『先生を流産させる会』『ヘルプ』『こっぴどい猫』を鑑賞。
ビートルズはレトロな映像が好きでした。要所要所で笑わされました
先生~はずーんと来ました。女って怖い。先生対生徒だったりモンスターペアレント対先生だったり、生徒対生徒だったり。結構好き。
ヘルプは号泣しました。もう一回映画館で観たいなあ。
こっぴどい猫の登場人物それぞれのダメさがとても素敵でした。ダメなところって欠点のはずなのに、すごく魅力的に見えた。
四日目
最終日です。
『瑕疵あり』『くそガキの告白』『Heart Beat』を鑑賞。
くそガキはたくさんの人に「観たほうがいい!」と勧められて行きました。
結果、よかった!面白かった!
舞台挨拶も良くてほくほく。
この日は授賞式があり、少しだけ式のお手伝いをさせていただきました。
間近で見る授賞式はすごかったです。興奮!
五日目
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さよならビュッフェです。
くそガキの主演・キンコメ今野さんに写真を撮ってもらいました。
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すごい。
こんな感じでした。
拙い文章なのでまったく伝わっていない気がしますが、すごく楽しいですよ、ゆうばり!
来年はもっとたくさんの映研部員が参加できればいいな!と思います!
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新1年生が見てるかも!ということで、新歓について。
ぼちぼち準備も進んでいますよ
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作ったり計画立てたり…
上映会したり撮影会したりします!
少しでも興味のある方は是非!

映画が完成したので(スガワラ)

 9月6日から撮影を開始したので、もう半年以上経過してしまったわけですが、ようやく自分が監督した映画『映画なんて知らない』が完成しました。
 別に、ブログに載せる必要はないとは思ったのですが、近々自分は就職しに本州に行くため、出演者や協力してもらった人たちに直接感謝をする機会が設けることができませんでした。そこで、このブログで完成したことと、感謝の気持ちを表したいと思います。
 ただし、今のところは“仮完成”とさせてください。音響や映像効果といった技術面でまだまだ不満がありますし、オリジナル音楽も友人に頼んで制作中です。また、「72分(!?)」という長尺になってしまったのも誤算でした。
 とりあえずまた後で、より高いクォリティを目指すため、改めてより再編集をして、シャープな形に作り直すつもりです。
 さて、最後に主な出演者の方々に感謝を表すために、一人一人褒め倒していきたいと思います。
○松本君へ
 松本君演じる主人公は、皆から罵声を浴びせられる役です。ただ、松本君は見事「受け」の笑いに徹することができたなぁと感心してしまいます。對馬さんとのやり取り、あと吉村君とのやり取りは、独特な「間」の笑いが割りと面白いです。そして、松本君が醸し出す陽気さがこの作品を良い意味で救ってくれました。松本君が主人公でなかったら、この映画はもっと陰惨な感じになってたと思います。
○小林君へ
 松本君が「受け」なら、小林君は「攻め」の笑いができるだろうと最初から考えてましたが、予想を上回りましたね。小林君は頭の回転もものすごく速いですが、何より運動神経が抜群です。だから、自分で面白いと思ったことをちゃんと演技で表現できるんだと思います。あと、ギャグをやらせたら北海道一の役者ですね。
○對馬さんへ
 對馬さん演じる映画青年は、明らかに異質な存在です。醒めた人たちが多い中で、際立って熱量が違う「狂人」とも言える人を演じてもらいました。その狂気についていけない主人公演じる松本君と對馬さんの“デコボコ”コンビは最初から考えていたんですが、これも予想以上でした。最後の方はかなりエスカレートして怒鳴るわ、叩くわ、すごいことになってしまいました。
○佐賀さんへ
 佐賀さんには、情緒不安定な女役者をやってもらったんですが別に本人がそういう人なわけじゃないので(笑)。でも、この映画を見たら、そういう人に思われるかもしれないです。それくらい、結構迫真の演技というか、役のコンセプトを明確に把握できる稀有な存在だと思います。
○伊林君へ
 伊林君演じる男役者は、正論で主人公を攻めていく役どころなんですが、いつも苛立っている役をやらせたら映研でナンバー1だと思います。ちなみに、本人は温厚な人なので、念のため。
○上西君へ
 上西君の役は若干伊林君と被るような役どころなんですが、ちょっとニュアンスの違う攻め方だったので面白かったです。ちなみに、松本君と上西君との撮影に関するやり取りのシーンはすべてアドリブなんです。ここも見所ですね。
○吉村君へ
 吉村君に関しては、真っすぐというか、他人に対する悪意がもう全然ない印象をもったので、「“善意”で主人公を傷つける」役どころにしました。松本君との噛み合わないやり取りも面白いです。
○平野さんへ
 いろいろ撮影中トラブルが続いた結果、平野さんの役のセリフがほとんどなくなって申し訳ないなぁと思ったんですが、台詞がない分、平野さんの女性らしいしぐさがより際立って良かったと思います。「しぐさ」が主人公を追い詰めるのも必見ですね。
 あと、他にもいろんな人にいろいろお世話になりました。映画の出来自体には自信は無いですが(笑)、皆の良いところをうまく引き出せたと思います。
 僕は社会人になって自主映画を作るのはなかなか難しいですが、学生の皆さんは学生のうちにいろんな映画を作って、いろんな人を喜ばせてください。
 それでは、またいつか。

1年の沈黙を破り、ついにあのコンテンツが始動(さが)

そんなわけで、映研ホームページのmembersページを更新しました。
http://circle.cc.hokudai.ac.jp/hucinema/members.html
なまじページだけ作って1年間も工事中だったので忘れられてるかなと思って告知します。
まだだいぶ人数が少ないですが随時更新してまいります。
謎に包まれた映研の実態が明らかに! 重鎮の先輩方や部長のコメントにご期待ください!
また、新年度が迫ってきましたので、2012年度の新歓ページも公開しました。
http://circle.cc.hokudai.ac.jp/hucinema/special/12shinkan.html
こちらも詳しいことが決まり次第更新します。映研に興味のある方はぜひチェックしてください!
今年は例年の上映会に加え、鑑賞会などの企画も予定していますよー。

映画「ヒミズ」は優秀な失敗作(ネタばれ注意)

映画ヒミズは優秀な失敗作といいたい。僕はあくまで失敗作であると考える。
まず本作が311という出来事を取り入れたことはやはり重要で、この点については賞賛の声をおしむべきではないだろう。では、他でもない『ヒミズ』にそれを取り入れたことはどのように考えればよいだろうか。以下少し原作『ヒミズ』に関して考えたい。
原作『ヒミズ』は2000年代に突入する社会心象を的確に表現した名作であったと思われる。90年代においてのこのような作品は岡崎京子の『リバーズエッジ』だったり、『エヴァンゲリオン』であったろう。岡崎京子は日々の生活を「平坦な戦場」とSF作家ウィリアムギブソンの詩を引用して、表現した。いつ来るともしれない「死」、それによって曖昧になってしまう「生」。そのような空虚をこの作品は残酷なまでに読者に自覚させたし、それはその時代の人々の共感を呼ぶものであったと思われる。また、一方でエヴァはそのようなけだるさの中での自意識の拡大を、おそるべき迫力で描いた。その衝撃は今においても続いているといえる。そのようなある意味での静寂と空騒ぎの後に、『ヒミズ』は生まれた。この作品は2000年代に入ってからの変化、すなわち自意識の限界と日常の複雑さを的確に描いて見せた。自意識の限界は、住田が生き方をかえることが出来ずに死んでしまったことに表れている。また、住田の周りの環境は自意識に絡め取られることなく、かといって平坦に進んでいくほど簡単に受け入れることのできないものだった。このような意味でヒミズは、リバーズエッジとエヴァの次に来る作品だったといえる。また、このような視点から見れば、個人的には残念至極だが、ヒミズは現代に価値あるメッセージを与えることは出来ない。
以上のことを前提として上で映画ヒミズを考えたい。映画ヒミズはこのように2000年代の代表であった作品を、現代的テーマを加えたうえで、復活させたといえる。この功績は大いに評価されてよい。しかし、その「復活」の仕方は慎重に吟味しなくてはならない。そしてここにこそ映画ヒミズが失敗してしまった理由がある。
映画ヒミズは、ヒミズが到達してしまったあらゆる限界を突き抜けて、311以後とも重なる「復活」をそのラストで打ち出して見せた。それはとても楽天的で、まさにポジティブだ。絶望的な災害があったときこそ、今までのありきたりな言葉をあえて受け入れて走り出そう。このメッセージは確かに潔く、感動的である。それと同時にこれは、とてつもなく軽薄なものでもある。ここには反省がない。ゆえに明日に踏み出す確かなバックボーンがない。
震災の後、意識のするしないにかかわらず、世界の認識は変わった。当たり前のものが一瞬のうちに消えていく瞬間を人々は目撃した。次の瞬間は何が起こるか分からない、そんな当たり前のことを人々はまざまざと知った。日常が実は断絶していることを知ってしまったのである。厳密にいえば、すべての「物語」はもう機能することができないとさえ言える。
このような事態を経験してから、今まで何度なく繰り返されてきた「ありきたりな言葉」を信じることができるだろうか。ここに問題を突き詰めるとおそらくは各人で意見が分かれていくだろう。だが、僕は信じることができない。少なくとも、映画ヒミズにそれだけのエネルギーがなかったことは断言できる。映画ヒミズのラストシーンに関して少しだけ空想してみよう。なるほど、この空想はとても意地悪いもので、ある人は怒りすら覚えるかもしれない、作品を正当に評価していないというかもしれない。しかし、先に出たような「断絶」を踏まえて考えるなら、必要であると思う。
もしヒミズのラストシーンで突如大地震が起こり、茶沢が死んでしまったら、住田はまた走りだせるだろうか。この空想はヒミズの失敗点を明らかにする。僕は思う、住田は走りだせないと。愛する人やものがなんの予告もなく奪われるという「断絶」。これを乗り越えて住田は走り出せないだろう。この映画には住田の「復活」をそこまで強固なものに描けていない。そして、震災を踏まえるのであれば、その強固さを生みだすものこそ描かねばならなかったはずである。住田は、この作品は「断絶」の後、自分がなにを頼りに生きればいいか考えてはいないだろう。住田の反省は作中描かれていない。唐突に走り出すその姿は、観客の感情的な補完があれば希望にも見えるだろう。だが、僕にはその希望はまやかしにみえた。少なくとも、それを信じて、あるかないかの次の瞬間に踏み出すことはできない。
以上がヒミズが優秀な失敗作といえる理由である。この理由は多分に個人的なものであることはいうまでもない。そのような批判も覚悟している。しかし、ある程度の正当性も持っていると自負しているので、この問題をどうか真剣に考えてほしいと思う。もう一度ヒミズが与えた「希望」を吟味してほしいと思う。

2011年観た映画(ミチガミ)

中道さんと今野さんが2011年に観た映画のトップ10を発表したので、自分も発表したいと思います。そういえば部長になってから一度もブログを更新していなかったのでちょっと反省してます。
 今年は大学に入学して映研に入り、映研の先輩達と比べて全然映画を観てなかたったので、とにかく先輩達に薦められた映画を観まくった1年でした。合計で何本かはっきりわからないですが、1日1本ペースはなるべく守って観てました。素晴らしかった映画があり過ぎたので、トップ10を決めるのは本当に難しいですが、自分の中で衝撃的だった映画を10本選びました。メジャーなものばかりです。
10位 エレファント (ガス・ヴァン・サント 2003年)
とにかく今まで観たことがないような映画。描かれる視点がころころ変わっていく構成。時間軸もばらばらで、同じ出来事が何度も違う視点から描かれることもあり単純に楽しめる。ただずっと長回しで歩いている人物の背中を撮り続けたりして、この人は頭がおかしいのかと思った。ガス・ヴァン・サントの映画はあと『小説家を見つけたら』ぐらいしか観てないけどそれは割とまともな撮り方だったが。
9位 許されざる者 (クリント・イーストウッド 1992年)
実はこんなに有名な映画を観てなかった。「最後の西部劇」と言われるこの映画、とにかくかっこいい。イーストウッドの渋さに度肝を抜かれた。ラストの酒場の殺しのシーンのゾクゾクするような緊迫感の演出は素晴らしかった。俳優業も監督業も一流で活躍してるこのじいさんはやはりすごい。
8位 バッファロー‘66 (ヴィンセント・ギャロ 1998年)
本当に傑作。映研の鑑賞会で観た気がする。あのイケメンが童貞でクソダサい。ギャロが主演・監督・脚本・音楽を全部自分でやってあの映画を作ったと思うとなんかおもろい。とにかくクリスティーナ・リッチのかわいさだけでも観れる映画。
7位 14才 (廣末哲万 2007年)
なんかズンと来る映画。映研の先輩にすぐにでも見ろと言われて観た。本当に10代のうちに観て良かったと思う。多感な14才を、対大人という構図で描くのではなく、かつては確かに14才だった大人側から、対14才の構図で描く。14才がする行動の理由なんて結局最後までわからない。
6位 吠える犬は噛まない (ポン・ジュノ 2001年)
韓国ってレベルたけーと思った。まあたいして韓国映画観てないんだが。映像の中からほこり臭さみたいのが伝わってきてすごく良かった。あれは絶対本物の犬を使ってる。そういう細部にリアリティがあると作品にグッと引き込まれる。話の作りもしっかりしてるし、演出も素晴らしい。これが長編デビューとかすごい。
5位 パリ・テキサス (ヴィム・ヴェンダース 1984年)
あのガラスのシーンは鳥肌が立ってやばかった。こんなことあっていいのかと思った。でも仮にあのガラスのシーンが無くても十分いい映画。子供と道路を挟んで歩くシーンとか主人公が最初なぜか何も喋らないとかなんかいちいちいい。本当に良作。
4位 歩いても歩いても (是枝裕和 2008年)
事件なんて何も起きない。ただある夫婦が夫の弟の命日に実家に帰省するだけの話。とにかく超地味な映画だけど素晴らしくいい。家族、夫婦、兄弟の方が実はお互いわかってないことが多いのかなと思った。つくづく何も起きない映画を作るのが一番難しいんじゃないかと思うが、是枝の演出力はすごい。それにしても自分の中ではワンダフルライフはいまいちだった。
3位 ゆれる (西川美和 2006年)
映研の人はもうわかったよって感じかもしれないですが。最近までは蛇イチゴの方が好きだったが、もう一回観るとゆれるはやっぱいい。ラストの香川照之の表情が一回目観た時と二回目観たときとでは違うように見えた。香川照之の脚に水滴が落ちるカットでみじめさを演出するなど演出力もすごい。2012年の秋には新作『夢売るふたり』が公開するみたいなのですごく楽しみ。
2位 台風クラブ (相米慎二 1985年)
今野さんも入れてましたが、この映画には本当に度肝を抜かれた。世の中には長回しを好む監督はたくさんいるが、相米の長回しは異質。どやっ!!!!という感じ。これでもか!と言わんばかりに考えられない長回しを連発。演出も役者の演技も全部長回しという技法に従属しているような感じがする。あまりの衝撃に鑑賞中何度も叫んだのは初めてかもしれない。観てない人はぜひ。
1位 愛のむきだし (園子温 2009年)
衝撃のでかさで言ったら、やはりこの映画が1位。『紀子の食卓』ももちろん素晴らしく、甲乙付け難いが、あの4時間という尺の中で一度も飽きることなく画面に食いついていた映画は他にないかもしれない。ゆうとようこの海岸でのシーンは最高。ここぞという時のあの長回しは一気にもっていかれた。いちいちエピソードとか演出もバカバカしくて最高だし、ラストの疾走感もいい。名監督と呼ばれる人はたくさんいるが、園子温は「怪物」って感じがする。
以上です。やはり去年は映研の人達にすすめられて観た映画は素晴らしいものばかりだったので、知ってるよおってものしかないと思うんですが勘弁です。見返してみると上位4位は全部邦画でした。しかも割りと最近のやつ。なんでかはわかりません。古典映画ももちろん観てます。中道さんや今野さんみたいにその映画のすごさや良さをうまく表現できないのが悔しいです。本当に悔しいです。映画を語るにはまだまだ映画を観てなさすぎだと思いました。
一応去年一番がっかりだった映画を発表します。
悪人 (李相日 2010年)
日本アカデミー賞優秀監督賞の作品ということで期待が大きかったからかもしれないが、がっかり感が大きかった。the遺族、the最近の若者、theマスコミというかなんというか。こうですよね?はいはいわかったわかったって感じ。でも評価されてるから自分の好みの問題なのか、、、