どうも、映画研究会部長の三浦です。受験生のみなさん、入試お疲れ様です。見てる人いるのかな。まぁ、いいや。だいぶ遅れてしまいましたが、去年の個人的なベスト映画を挙げようかなと思います。
10位 セールスマン
イラン映画。すごい丁寧に作られててすごいなぁという感じ。イランって映画にいちいち、反社会的じゃないかとかって検閲が入るみたいなんですけど、結構ギリギリなところ責めてて面白いですよ。唯一の難点は同監督の前作『別離』と似すぎ。ごっちゃになる。
9位 ラ・ラ・ランド
去年、アカデミー賞を受賞したかと思いきやしなかった映画。映画研究会内には天邪鬼なのか知らないけど、案外否定派も多かったですね。まぁ、映画の好みなんて人それぞれですからね。でも、「ハッピーエンドでいい」とかっていい意見聞くと、「ちょっと何言ってんだろう」みたいな感じですけど…。誰かが「質の悪いドラッグ」って評してたんですけど、見てる間、ハイになれんだからそれでいいんじゃないって感じですね、僕的には。
8位 ダンケルク
陸・海・空の3パート構成で、各パートでの経過時間が違うという戦争映画の面被った実験映画。まぁ、観てない人は何言ってるかわからないと思います。劇場で観ると、音が実際の戦場よりうるさいんじゃないかって感じで愉快でしたね。見逃した人はどんまい。
7位 メッセージ
ドゥニ・ヴィルヌーヴ監督作。音楽も撮影方法も編集も全部が物語そのもののテーマと結びついてて、こりゃ凄いなって感じでしたね。原作の『あなたの人生の物語』っていうのは短編で、映画に比べるとかなりコンパクトなんで、まぁ脚色も凄いなと。
6位 ブレードランナー2049
またもやドゥニ・ヴィルヌーヴ監督作。今年はドゥニヴィルイヤーでしたね。ブレードランナーの続編という出オチみたいな企画をあのレベルで仕上げたのは大したもんだなと。1作目みたいなカルト的なものにはならなかったにせよ、1作目以上に普遍的で感情移入しやすい作品になってますね。劇中にナボコフの『青白い炎』って作品が登場しますけど、あれが全体の下敷きになってますね。興味ある方は是非。
5位 アシュラ
もう題名通りの作品。映画開始30分からラストまでひたすら地獄度が加速してって、もう最後はぐっちゃんぐっちゃんですからね。あと撮影もどうやってんのって感じのところがいっぱいありますね。カメラがフロントガラスを突き抜けたりね。まぁ、韓国の撮影技術はすごいなぁと。
4位 沈黙 ーサイレンスー
これも地獄みたいな作品でしたね。ユダが実はキリストに一番近いんじゃないかみたいな話なんで、原作の方は出版された時、カトリックで禁書扱いされてたんですけど、今回の映画はヴァチカンで上映されて、ちゃんと認められましたね。それだけでも十二分に意義のある映画化だったと思います。
3位 スター・ウォーズ エピソード8 最後のジェダイ
まぁ、脚本としての整合性は殆どとれてないし、行き当たりばったりの展開でネタみたいなシーンは大量にあるんで、否定派が多いのもしょうがない。ただ、いわゆる神話の血統主義的なものをポップカルチャーに持ち込んだ最初の例と言ってもいいスター・ウォーズシリーズがそれを捨て去るってのはとんでもなくチャレンジングだし、そこだけで物凄く胸熱でしたね。まぁ、ただこの状態でエピソード9を丸投げされたJJが本当に可哀想。
2位 全員死刑
予告見たときは奇をてらっただけのグロ映画かなと思い、あまり期待してなかっただけに衝撃でしたね。全カットがバチバチに決まってる上に、無駄な部分が一切ない。監督の小林勇輝は殆ど天才だと思いますね。今後に期待。
1位 コクソン
國村隼史上最高に恐い國村隼が見れます。前半はよくあるホラー映画かなと思ってると、進むに連れてどんどん展開が読めなくなっていって、ラスト30分くらいはひたすら観客を惑わせ続ける。祈祷師vs國村隼のカットバックによるフォースぶつけ合いは映画史に残る名シーンだと思います。
その他よかった映画…ベイビー・ドライバー、お嬢さん、第三の殺人、グリーン・ルーム、ノクターナル・アニマルズ、等々
個人的なベストはこんな感じです。まぁ、3月くらいに一気に公開された韓国映画3本(コクソン、アシュラ、お嬢さん)が結構強烈でしたね。日本映画もいいのは何本かあったんですが、2016年ほどではなかったです。あと、なんか知りませんが「地獄!」みたいな映画が多かったですね。そういう時代なのでしょうか。
ちなみに映画研究会では毎年、部員のベストを集計してベスト10を出してるのですが、先程集計が終わり近日中にアップする予定です。なかなかアクの強いベストになったんで乞うご期待ください。