こんばんは!北大映画研究会2年の山城です。前回のブログリレーからかなり期間が空いてしまいました。それは単純に私がサボっていたから…まあそれはさておき、今回のブログでも前回に引き続きオススメの映画について書きたいと思います。今回紹介する映画はロバート・ロドリゲス監督作品「EL MARAiACHi」です。この映画と出会ったのは今年の2月くらいだったでしょうか?はっきりと覚えてはいませんが、鑑賞するきっかけとなったのは私のロドリゲス監督熱が再燃したことでしょうか。ロドリゲス監督は「スパイキッズ」シリーズ、「シンシティ」で有名な映画監督ですが、私が一番好きな作品は「プラネットテラーinグランドハウス」でした。タランティーノと合作したグラインドハウスの一本でデス・プルーフの方が面白いという声をよく耳にするのですが、ゾンビ好きの私としてはやはりプラネットテラーを譲れません。今回紹介する「EL MARiACHi」は当時無名だったロドリゲス監督を一躍有名にした映画です。制作年は1992年で私も生まれる2年前で、撮影、照明、監督、編集まで当時大学生だったロドリゲス監督が一人でやったそうです。またキャストのギャラはなく、ロケ弁はマリアッチ役のカルロス・ガラルドーの母親のお弁当だったそう。では紹介していきす!
「EL MARiACHi」
ストーリー
舞台はメキシコの片田舎アクーナ。刑務所を脱獄したギャング、アズールは盗んだ金を独り占めにした町の支配者、モーリシオの手下を黒い服を身につけ、マシンガンを隠した黒いギターケースを手に皆殺しにして回っていた。怒り狂うモーリシオは町中にギターケースを持った黒服の男を探せと指令を出す。そんな中、一人のマリアッチが街へやってくる。黒いギターケースを片手に黒服で…
この映画、簡単に言えばギャングと間違えられた男が町の支配者から逃げ回るというストーリー。話自体は本当に大したことはありません。しかしこの映画、制作費がたった7000ドルなのです。1992年のドルレートが1ドル125.69円であることを考えれば、この映画の製作費はおよそ90万円くらいなのです。いよいよ日本映画界も金がねえなんて言ってはいられません。しかしこの映画、本当にこんなにお金使っていないのと思うほど当時のアクション映画顔負けのシーンが沢山あります。キャストが本当に体を張るのです(特にマリアッチ役のカルロス)。例えば銃撃シーンではうたれる様子をキャストの服の中に仕込ませた血糊入りコンドームを人体用の爆竹で爆発させたそう(最初に実験台となったのは何を隠そうカルロス)。この映画には予算がないことを補う監督のアイディアと演出がたくさん詰まっています。マリアッチが二階からバスに飛び乗るシーンが特に私のお気に入りです。本当にバスにぶつかっています。私も自主映画制作を行っている一人としてこの映画を見た時に、低予算でも工夫次第で例えアクション映画であっても撮れることを実感しました。映画を撮る時に脚本は確かに重要ですが、あくまでもプロではないので面白い脚本は絶対とは言いませんが、まず書けないと思います。しかし例えばカット割りを工夫したり、何かしら工夫した演出をつけることで、私たちでも作品をより良いものにすることができると今では思っています。そこが自主映画を作る上での醍醐味ではないかと思いました。少々脱線はしましたが、これで終わりたいと思います。もし部員で「EL MARiACHi」を鑑賞してみたい方がいれば部室にDVDを置いているので是非一度鑑賞してみてください。大変おすすめです。それではさようなら。