「グレムリン2 新・種・誕・生」レビュー(池田)

グレムリン2 新・種・誕・生(原題:Gremlins 2 The New Batch)

 

 

予告編

1990年アメリカ

監督:ジョー・ダンテ

脚本:チャーリー・ハース

製作総指揮:キャスリーン・ケネディ、フランク・マーシャル、スティーブン・スピルバーグ

製作:マイケル・フィネル

音楽:ジェリー・ゴールドスミス

撮影:ジョン・ホラ

出演:ザック・ギャリガン、フィービー・ケイツ、ジョン・グローヴァー、ロバート・プロスキー、ロバート・ピカード、クリストファー・リー、ハヴィランド・モリス、ディック・ミラー他

あらすじ

前作の事件から数年後、ビリー(ギャリガン)とケイト(ケイツ)はニューヨークの高層ビル「クランプ・センター」で働いていた。会長のクランプ(グローヴァー)はセンターの拡大を計画しており、立ち退きを拒否していた骨董品店の主人が急逝。店は取り壊され、そこで飼われていたモグワイは逃げ出すが、遺伝子研究所の研究員に捕まってビル内に連れ込まれてしまう。ビリーはモグワイを助け出すが、モグワイはうっかり水を浴びてしまい、大繁殖する。

 

 

 

レビュー

1984年のSFコメディ『グレムリン』の続編。監督のダンテは作品にホラーやSFのパロディをよく盛り込むが、『オペラ座の怪人』や『ランボー』など、本作もパロディの雨嵐(もはや楽屋ネタ)。本編開始前からワーナーのキャラクター、バッグズ・バニーとダフィー・ダックのやり取りがある。

 

舞台となるビルは声で動くエレベーターやプライバシー皆無の管理システムなど漫画チックにハイテク。本編の登場人物もワンマンな会長、嫌味な監視役や昇進を狙う上司、マッドサイエンティストなど様々なキャラが多くて楽しい。

グレムリンの発生シーンはグチャグチャのドロドロで前作同様グロテスク。テナントの遺伝子研究所を乗っ取り、薬品の摂取で高度な知能を持ったり、野菜が生えたりと気持ち悪い変異種が続々現われ、ビル内をパニックに陥れる。

 

本作はかなりメタフィクション要素が多い。劇中で前作の批判をしたりする。特に中盤のあの展開は初見だと驚く。メタフィクションにもほどがある。プロレスラーのハルク・ホーガンまで出てくる。エンドロールにも一工夫あり。本編終了後はまたワーナーのアニメキャラ。

今まで観た映画で、一番メチャクチャな続編であり、おもちゃ箱をひっくり返したような、遊園地のような面白さ。劇中の料理番組のタイトル『いやしんぼ万歳』に笑えた。相変わらずモグワイは可愛い(特にダンスを踊るところ)。前作を観てから観るべき。メインテーマが脳内ループする。

豆知識

・ヨーグルト屋の客の一人は音楽担当のジェリー・ゴールドスミス

 

・ビル内にミスター・ドーナツがある

・出っ歯のグレムリン”レニー”のモデルは、ディズニーのグーフィー

 

 

・ディレクター役にジョー・ダンテ