「ミート・ザ・フィーブルズ」レビュー(池田)

ミート・ザ・フィーブルズ/怒りのヒポポタマス(原題:Meet the Feebles)

 

 

予告編

1989年ニュージーランド

監督:ピーター・ジャクソン

脚本:フランシス・ウォルシュ、スティーヴン・シンクレア、ダニー・マルヘロン、ピーター・ジャクソン

製作:ジム・ブース、ピーター・ジャクソン

音楽:ピーター・ダゼント

撮影:マレイ・ミルネ

声の出演:ダニー・マルヘロン、ドナ・アカーステン、スチュアート・デヴェニー、マーク・ハドロウ、ロス・ジョリー、ブライアン・サージェント、ピーター・ヴェレ・ジョーンズ他

あらすじ

12時間後にテレビ生放送を迎えるフィーブルズ劇団。ハリネズミのロバートはスターになることを夢見て入団する。だがその裏側は汚職、暴力、ドラッグが横行する世界だった。団員たちの各々の問題はひどくなっていき、生放送中にもトラブルが続出。そして歌姫のカバ、ハイジが劇団を崩壊に導く。

 

 

 

レビュー

ピーター・ジャクソンの初期の作品。人間は一切登場せず、動物のぬいぐるみと着ぐるみのみ。しかし子供に見せてはいけない内容。一言で言うと成人向きセサミ・ストリート。ほとんどのキャラクターが社会的に汚れている。

性病のウサギの俳優、麻薬漬けのカエルの剣投師、麻薬を売るセイウチのプロデューサー、その秘書でネズミのAV監督、ゴシップ狙いのハエの記者などが出てくる。実写だったら絶対にR18。

 

 

ぬいぐるみが全然可愛くない。デフォルメが激しく気持ち悪い。何の動物をモチーフにしたのか分からないのもいる。トイザらスには陳列できない造形。ぬいぐるみのデザイナーはキャメロン・チトックという人で、『バッド・テイスト』に宇宙人役で出演しているらしい。

事故や殺しで、登場人物は簡単に死ぬ。飛び出るのは綿ではなく血と内臓。そこら辺がリアルになっている。

ストーリーが進むにつれて暴力描写がUP。麻薬を巡ってマフィア映画みたいな殺し合いも起こる。クライマックスは歌姫のカバが『ブレインデッド』並みの殺戮を開始する。

 

 

こんな映画だが、音楽のレベルは高い。メインテーマの”Meet the Feebles”やコーラスの練習曲”One Leg Missing”、エンディングの”Garden of Love”などは耳に残る。ゲイの想いを歌った”Sodomy”は歌詞がストレートすぎる。

 

←ジャクソン監督

 

←製作風景

豆知識

生放送シーンの観客に『バッド・テイスト』の宇宙人がいる

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