2014ベスト(小海)

小海です。僕の2014ベストを発表します。

ワースト 『紙の月』

10位 『ベイマックス』

描かれる日本の姿、情報の細かさがオタク的。そして必ずしも全てを伝統的なつくりもしくは逆に未来的なつくりにするのではなく、両者を混ぜ合わせていて、またそのバランスがとても良い。宮崎駿が自然を世界化するのであれば、ジョン・ラセターは街を世界化すると言うべきか。ビルの窓硝子に映る自分を見つめるヒロがとても良い。東京の高層ビルなど良いものではないと思っていたが、そういうビルだからこその素敵な部分を切り取るのが本当にうまい。

9位 『ダラス・バイヤーズクラブ』

人は生きることに執念深くならなければならない。たとえそれが死を恐れない生き方だとしても。

8位 『愛の渦』

ゆったりと気持ちいいお風呂に浸かっているような気分だった。風俗という場が人を解放させるというアイデアにも驚かされるし、そこに愛の要素を描いてくるあたり、なかなか脚本が上手い、まあ納得だが。

7位 『アデル、ブルーは熱い色』

人が恋をして別れるまでを描いているだけだが、無駄がない。なんだろうか流れる水のような音楽を聴いているような気持ちになった。人と人との愛を一つの作品としてスケッチしたような映画であり、豊かな気持ちになった。

6位 『ショート・ターム』

2014年で一番泣ける映画だったのではないだろうか。みんな病んでいるしみんな弱い存在だ、なんか全てのことに通じている結論である気がする。誰かを助けようとしたら自分が救われた、ボランティアなどをする人がよく語る言葉の一つであるが、人間というのはそもそも誰かが誰かを救うのではなくお互いを支え合う共同体なのだとその度に思う。

5位 『ウルフ・オブ・ウォールストリート』

ヤリまくる人生に後悔などしない。まじめに働いてそれなりのものを貰うより、バカやって必要以上にもらった方がいい。そうでなくちゃ人生は楽しめない。言葉ひとつで世界を切り開いていく姿に男として惹かれる。

4位 『オンリー・ゴッド』

ゆっくりしかし確かに動く殺し方、すべてにセンスの高さがうかがえる。捧げているホドロフスキーよりは断然分かりやすいが、意味を考えるより先にセンスで映画と会話しなければならない。

3位 『インターステラー』

愛というものが、何よりも速く届くメッセージであるとよく分かる映画。時間や重力や、運動の法則や、いろいろ出てくるが変わらないものはただ愛だけである。空を見上げ遠い何光年も離れている星に願い事をする私たちの思いは何よりも速く確かに伝わる。未来がどうなろうとその本質を離れてはならないのである。

2位 『ジャージー・ボーイズ』

昔のテレビを思い起こされるような歌唱シーンの撮り方をはじめ、この時代をなんとか表現しようとするイーストウッドの敬意が感じられた。タイトルの通り彼らはいつまで経っても故郷を愛する「ジャージーボーイズ」であった、どんなに売れようとどんなに人生が変わろうとも。最後に失われた思い出がひとつひとつ出てきて、一緒になって歌う姿は感動。変わらず愛せる「あの頃」を求める気持ちは美しい、きっとそう思い返す時が自分にもいずれやってくるのだろう。

〜〜〜〜1位を前に番外編です〜〜〜〜

ベスト台詞「チリは未来志向ですから」~『NO』より~

ベスト・2014年に観た過去の作品『エル・トポ』(アレハンドロ・ホドロフスキー監督・1970)

ベスト・バラエティ番組『OV監督』(現・オモクリ監督)

特にロバート秋山「願い」の回はベスト

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1位 『ゴーン・ガール』

世の中で一番信用してはいけないのは女とマスコミである。そしてまた一番敵にしてはいけないのも女とマスコミである。

1位 『スノーピアサー』

神なる存在(永久機関エンジン)を壊すことが目的であったはずのメシア(カーティス)が次の神に指名を受ける。これは非常に面白い聖書理解であると思う。しかしカーティスは自分の立つ場所の下で子どもが働かされているという現実を知り、まさに原点回帰の思いでスノーピアサー(キリスト教世界)を破壊する。キリスト教人口が多数を占める韓国の監督ポン・ジュノがアメリカ・フランスというキリスト教国と共に作った映画だけあって、皮肉たっぷりな批判であると受け取った。歴史は繰り返すという言葉の通り世界は色即是空なのであるがそれはまさにスノーピアサーの中だから循環するのだという本質を突いており、外の世界は死んでしまうという倫理とも重なるような「常識」をぶっ壊すラストは痛快であった。ラストに目が合うシロクマはヒトではない生命に出会うことで本来人間が持っていた野生性を取り戻す瞬間を表現していると思われる。まさに原点回帰、この映画はキリスト教国が支配する世界に次のルネッサンスを提案している、確実に。

 

なんとまさかの1位は2つでした。甲乙つけられない、これは。

総評としましては、やはりベスト・セリフにも出てきてますが「未来志向」というのが2014のキーワードだったと思います。この腐れきった世界をどうこれから生きるか、それを考えることが多かったような。

映画はいわば「嘘」であり、人の理想の顕れやすいものだと思います。

私たちが生きるこれから先の世界はどうなっているのか、インターステラーで描かれていた世界は2001年宇宙の旅とはまた違ったテーマであります。

こんなもんだと言い切るのではなく続いていく続いていくそんなストーリーが2014年にぴったりだったと思います。

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