こんにちは。二年の高橋です。今回僕が紹介する映画は、007シリーズから、マーティン・キャンベル監督、ダニエル・クレイグ、エヴァ・グリーンら主演の「カジノ・ロワイヤル」です。シリーズ21作目となる本作は、主演、ダニエル・クレイグが6代目ジェームズ・ボンドを演じた最初の作品となっており、これまでの007シリーズの伝統を受け継ぎつつも、ストーリー自体は独立したものになっています。後の4作にわたる“クレイグ・ボンド”シリーズの起点となる作品なので、「007映画に興味があるけど、どれを見たら良いか分からない!」という方にオススメです。(もちろん過去の007作品も最高です。特にロジャー・ムーア主演とか…)
物語は、MI6の諜報員であるジェームズ・ボンドが任務に成功し、「殺しのライセンス」を与えられ、「007」に昇格する場面から始まります。晴れて007になったボンドは、テロ組織への糸口を掴むため、マダガスカルへ飛び、爆弾密造人であるモロカを捕らえますが、射殺してしまいます。残された彼の携帯から「エリプシス」というメッセージを発見し、ボンドはその送信者を追跡するため、バハマ・ナッソーに飛びます。現地ホテルの防犯カメラの映像や、MI6の部長であるMのパソコンに侵入することによって、メッセージの送信者がディミトリオスという武器商人であることが分かります。ボンドはディミトリオスを手掛かりに、他のテロリストや、一連の事件の黒幕を突き止め、犯罪資金を強奪するために奔走する… というのが主なストーリーの流れです。
ダニエル・クレイグが演じるジェームズ・ボンドはこれまでの作品とは一転して、ユーモアを排したシリアスな人物として描かれています。敵に追い詰められても、常に余裕な表情でスパイアイテムを駆使し、窮地を脱するのではなく、時には肉体的、精神的に追い詰められて悩みながらも任務を遂行していくボンドの姿にはとてもリアリティーがあるように感じます。007映画でおなじみのヒロイン「ボンドガール」との関係も過去作のような“ありきたり”なものではなく、より複雑で考えさせられるものになっていると僕は思います。
本作に限らず007映画では、映画に登場する車や電化製品、衣類、アクセサリーなどが、どこの企業やブランドのものなのかがはっきりわかるように映すという傾向があります。例えば、SONYのスマホやVAIOのパソコン、オメガの時計、アストンマーティンの車など、どれもその業界の一流品。これによって、映画によりリアリティーを与えられるうえに、企業側は一種のサブリミナル効果を期待できます。映画に登場する様々な「もの」に注目するとより楽しめることでしょう!(僕の夢は、オメガ,シーマスター,007エディションを買うことです(笑))
「カジノ・ロワイヤル」ぜひご覧ください!
伝統あるシリーズだからこそ、「お決まり」「当たり前」を再考して、作品の良さを残して再構築する。というのは多くの映画やゲームでなされてきたことですが、007はそれでシリアス、リアル路線によるんですね。ノーランバットマンを想起させるシリーズの作り直しに興味が湧きます。