さてさて、幸か不幸か序盤にやって参りました1年の松井です。僕もあまり映画には詳しくないので、得意分野の80年代ロボットアニメについて書いていこうかなと思います。皆さんはロボットアニメについてどう思いますか?結構耳にするのが「どうせ勧善懲悪のハッピーエンドでしょ」という言葉です。まあ確かにロボットアニメが一般に浸透してきた頃の作品、たとえばマジンガーZとかならその考えも当たらずとも遠からずなのですが、基本的にロボットアニメはハードで大人の視聴にも堪えうるものなのです。また勧善懲悪的な皮を被った作品でもよくよく考えると、主人公サイドにも非があったり、そもそも戦う原因が主人公サイドにあったりと妙なリアリティを持っていたりします。そんなロボットアニメですが、とくにハードさ難解さの頂点を極めたと言えるのが80年代の作品群です。そして傑作と言われる多くの作品が生まれたのもこの時期なのです。そんな80年代ロボットアニメのおすすめを書いていこうと思います。
1. 超時空要塞マクロス(1982)
今も続く大人気シリーズの第一作目。歌、三角関係、ロボの不思議な調和が新鮮。このシリーズは歌が重要なポイントとなっていて、歌がどのように戦況を変えていくのかが注目のポイントです。容赦なく味方サイドに死者が出るのもこの作品の特徴。「歌えばなんとかなる」みたいな印象を持たれている作品ですが続編のマクロスプラスをみていただくとそんなくだらないイメージも消し飛びます。ちなみにTV版はネタの宝庫ですが映画は日本アニメ史に残る傑作。
2. 機動戦士ガンダムZZ(1986)
40周年を迎えたガンダムシリーズの第三作目。前作のヒロイン、ハマーン様も引き続き登場。なんだかんだ不遇な作品ですが、ガンダムUCを見る前に本作を見ればもっと楽しめるはず。序盤はコメディ路線ですが徐々にガンダムらしい暗めな展開が待っています。大人の都合によるテコ入れなのですが、自分としては徐々に戦況が激しくなっていく暗喩のように捉えられるので好きな方向転換です。本作のヒロイン、プルとプルツー関連の話は切なくて、切なくてやりきれないです。突っ込みどころもありますがプルツーが可愛いからすべてが許されます。
3. 超獣機神ダンクーガ(1985)
とにかく熱い。合体系のロボットアニメですが初めて合体するのは第16話。大体、放送開始から4ヶ月ってところ。案の定ちびっ子は見なくなって打ち切りを食らいました。しかし改めて見ると、ハードな設定になかなか熱くなれます。ヒロインが初っぱな一話から敵に寝返ろうとするのはなかなかな展開です。おかげで、大きなお友達からの人気はなかなかのものです。実際続編もつくられまた。あと主人公サイドの登場人物の血の気が多すぎてたまに悪役なんじゃないかなとか思っちゃったりして。
4. 装甲騎兵ボトムズ(1983)
この作品の魅力を語るのに多くの言葉はいらない。「むせる」その一言で十分だ。
5. メガゾーン23 (1985)
さきほど書いたマクロスのスタッフが再集結して製作された作品。大人な雰囲気に痺れる作品です。この作品のヒロインである時祭イヴは今はやりのバーチャルアイドルの先駆けなのです。時代を先取りしすぎています。SFとしてもかなりな高水準で見応えバッチリ。マクロスとは対になるような作品となっていて見比べてみるのもまた一興。ただちょっと艶やかなシーンもあるので大人になってから視聴しよう。実は主人公の声を当てているのが、“わくわくさん”でおなじみ久保田雅人さんなんですよ。
6. 超時空世紀オーガス(1984)
今となっては、マクロスは一つの独立したシリーズだが実は80年代の終わり頃までは、超時空要塞マクロス、超時空世紀オーガス、超時空騎団サザンクロスの三本を纏め超時空シリーズとして扱われていた。本作はちょいと前にはやっていた異世界ものだ。脳天気なキャラが多い作品だが妙なシリアスさを醸し出していて、最終回付近は鬱展開がおおめ。というか序盤もよくよく考えたらかなりハードな話が多い。でもラストのまとめ方は綺麗の一言に尽きます。ただメカデザインは微妙。
そういえば何で昔のロボットアニメはタイトルに四文字の漢字がセットでついてくるのでしょうか。枕詞的なサムシングなんでしょうかねぇ。本当はイデオンやらダンバインも書こうかと思ったのですが、それはまたの機会にでも。一応DVD化されている作品しか選んでいないので気が向いたら見てみてください。
それでは次回は我らが映研の頼れる部長大村さんにお願いしようかと思います。