世間はお盆も明けて仕事に戻っているというのに、未だに僕は夏休み真っ盛りです。はじめまして、新副部長になりました笹木です。大学生っていい身分ですね。
さて、先週は新部長の小竹が久方ぶりに例会報告でない記事をしたためたわけですが、これを来る秋の新入生歓迎会までブログリレーと銘打って週1くらいで続けようと思っています。ちょっとした効果を期待してるわけです。10月始めまで大学生は夏休みなんだからこのタイトルでいいよね。
ハイ!ということで、今回は先週と同じように僕の最近お気に入りの映画を紹介したいと思います。イエーイ!ただ、楽しむのに支障のない程度にはネタバレするので注意。
『こっぱみじん』(2014年公開)
以下、公式サイト(http://koppamijin.com/)より抜粋
一途な「好き」がストレートにぶつかり合う、全員片思いの物語
20歳の美容師・楓(我妻三輪子)は目標もなく、彼氏とも惰性で付き合っている。ある日、初恋の相手である幼なじみの拓也(中村無何有)が 6年ぶりに街に帰ってきた。あたたかく励ましてくれる拓也に、楓は惹かれていく。楓の兄・隆太(小林竜樹)とその婚約者・有希(今村美乃)と、四人で楽し い日々が続いた。しかし有希の妊娠が別の男性の子供だとわかり、我を忘れて怒る拓也。楓は拓也の兄への思いを知って―。
若者の恋愛映画といえば、ボーイミーツガール的な一本筋の映画が王道だと思っていますが、この映画はいわゆる恋愛群像劇っぽい。好き嫌いの矢印をたくさんつくって交錯させていく感じ。恋愛っていっぱい人が絡んでくると面倒くさいよね…ってそういうことです。まさにその効果を利用してます。
映画の中では、主に4人の男女が出てきます(また4人ものかよ!)。ただ、4人の関係は超複雑。ジャケットの美容師、といっても見習いの楓はゲイの拓也が好きで、その拓也は幼馴染の楓の兄の隆太が好きで…。ここまででも十分複雑です。もう一人の有希は隆太と恋愛関係にあるのですが、この人がまたひどい輩で問題起こすから大波乱。ドラマがかなり速いペースで展開していきます。ここまでだとゲイ要素以外はなんとなく月9っぽい?いや、違う。
まず、ヒロインの楓が素朴な見た目なのにすごい魅力的。有村架純や桐谷美玲ほどルックス押してません。やる気がわかず適当にやっているせいか仕事は上手くいかず、恋愛も上手くいかない。甘えで大した好きでもない相手と付き合ってしまう。しかし、捻じ曲がった感情の中でも結局拓ちゃんが好きなのです。そこは純情。そしてまた、自転車を漕いでる姿がとても良いです。『藍色夏恋』みたい。
そして、会話の中の下手な距離感がなんともリアル。反応が鈍臭かったり、話す言葉に抑揚がなかったり、ある意味ドラマ的ではないところが良いです。ドキュメンタリー調とか言われてるのはそのせいもあるかもしれません。あと、音楽や照明が使われていないのですが、そういったセリフやその場の雰囲気剥き出しの映画も少ないと思います。それもなかなか好感触で。
そういや昨今の恋愛映画といえば、『サッドティー』『知らない、ふたり』『終わってる』の今泉力哉監督が思い浮かびます。彼も恋愛群像劇の名手ですが、腑抜けエリックロメールって感じ。どの作品も独自の強い恋愛観を持っている人にはお勧めできない堕落感ですが、こういうほうが現代の恋愛事情からするとリアリティがあるんですかね。演出の上手さ含め、この映画にも似た雰囲気を感じます。また、同性愛ものは近頃良い映画がちらほら出てきてると思いますが、これはあくまで片思いをテーマに据えていて、ゲイが出てくるのもあってか、最後の希望を予感させる締め方は橋口亮輔監督の初期作品にも近いような気もしてきます。
実にお金のかかってなさそうなインディー映画。なのに面白いから恋愛は良いジャンルですね。気になったら見てみてください。今だとツタヤで準新作とかで置いてます。
ついでに近況報告。先週末、例の青春18きっぷを使って札幌から千葉まで丸二日かけて普通列車の旅を強行してきました。なかなか大変でした。旅情を味わうなら時間はゆったりと使わないといけません。でも、三日目はサマーソニックで念願の生レディオヘッド。最前で見たので環境は最悪でしたが、演奏は最高でした。それまでの移動の苦労が報われた瞬間でした。下の写真は同じくサマソニに来ていた水内さんと僕とサマソニガール。ウッハウハです。
しかしまだ二十歳手前とはいえ、列車に乗っている時から長い間立ちっぱなしだったせいで腰にきているという始末です。日頃の運動不足のせいもありますが。今週末から大学のプログラムでシンガポールとベトナムに二週間ほど滞在するのですが、おかげでとても不安になってしまいました。というのも実はこれが初めての海外なわけで。まあ、どうでもいいんですが。
これくらいで終わりです。長々と失礼いたしました。始めにも書いた通り、ブログリレーは続きますので次回もお楽しみに。