映画のレビューや考察は映画により詳しい同級生の方や先輩方にお願いするとして、私を全力で留年させようとしているソシャゲ、ドールズフロントラインについて書きたいと思う。
ドールズフロントライン(以下ドルフロ)は中国で開発された擬人化銃育成シミュレーションスマホゲーム、いわば艦これのリスペクトゲームである。
艦これ未プレイで銃器マニアでもない私がなぜここまでドルフロにハマったのか、以下の3つの観点から未プレイの方にもわかりやすいようにドルフロの魅力を解説し、今後の展望についてドールズフロントラインイラストコンテストをもとに考察したいと思う。
- 育成と周回が軸となるゲームシステム
- 先行プレイによる安定したゲームバランス
- ファンアートや二次創作
1.育成と周回を軸とするゲームシステム
ガチャ主体のソシャゲが多い中、ドルフロは育成や周回が主体のゲームである。
ガチャ主体のソシャゲのような消費的な課金要素(パズドラでいう魔法石など)は少なく、一度課金すると以降快適にゲームができるいわば持続的な課金要素が多く、無課金でも時間をかければ最前線でプレイできる。
またガチャはユーザーの競争心を煽るが、ドルフロにはこの要素が少ないため自分のペースで遊ぶことができる。これはユーザー間の緩やかなコミュニティ形成の一助となる。
自分のペースで遊べる、緩やかなコミュニティは日本人の性質に合っており現にドルフロの売り上げは日本が圧倒的に高い。
2.先行プレイによる安定したゲームバランス
コンシューマーゲームと違い、ソーシャルゲームに求められるのは息の長い運営である。そこで最も重要なのは、ゲームバランスの調整であるのは間違いないだろう。
ソシャゲのバランス調整は難しい。積極的な変化を求めるユーザー、新規ユーザー、廃課金から無課金まで多種多様なユーザーを満足させるため慎重な運営が必要である。
新キャラ一体でゲームバランスが崩壊してしまうこともある。
その点、ドルフロはバランス崩壊しにくい。中国や韓国で2年ほど早く先行配信されているからだ。別の言い方をすると13億人のデバッカーがいると言える(言えない)。
また、ドルフロ運営は日本でのサービスを丁寧にやっていきたいと明言しており。信頼の置ける運営であると言える。(大躍進を見せる『ドルフロ』日本配信の経緯や手応えをプロデューサーに直撃インタビュー!から)
3.ファンアートや二次創作
ゲームシステム、バランス調整はさることながらドルフロの最も優れている点は言うまでもなくイラストデザインがかわいいところだ。
公式Twitterを見ればドルフロのキャラクターのかわいさが分かるだろうhttps://twitter.com/GirlsFrontline/status/1073148247554707456
スオミ(Suomi KP/-31)はフィンランドで生まれた短機関銃であり、 ソビエト赤軍から「白い死神」と恐れられたシモ・ヘイへが使用していたことで有名である。
イラストだけで完成度の高さは十分に分かるが、このイラストにはLive2Dが実装されておりヌルヌル動く。https://twitter.com/GirlsFrontline/status/1073149044069789696
このような完成度の高いコンテンツが実装されているため、必然的にファンアートや二次創作が流行する。ファンアートや二次創作は先に述べた緩やかなコミュニティ形成の鍵であるのだ。
pixiveでは日々ドルフロのイラストや二次創作が制作されている。
ドルフロ運営はファンアートを大切にしているのか、先日ドールズフロントラインイラストコンテストという賞金総額200万円のコンテストが開催された。
ドールズフロントラインイラストコンテストとドルフロ今後の展望について
コンテストの受賞作品を見ていこう。
最優秀賞はゲーム内の敵を描いた「鉄血BOSS」と404小隊を描いた「404 Not Found」が選ばれている。「鉄血BOSS」は普段日の目を浴びにくい敵キャラが描かれており、完成度の高さから最優秀賞に選ばれたのも納得である。「404 Not Found」はドルフロのスタート画面で表示されても全く違和感を感じないほどドルフロらしいイラストである。
受賞作品はどれも素晴らしいが私が特に素晴らしいと思ったのは特別賞に選ばれた「Gunpowder Valentine」である。
この作品をて驚いたのが、同じキャラが複数体描かれていることである。右下の灰茶の髪の子(正確には人形)はどちらもUMP45、左下の銀髪帽子は二人ともHK416(中央下の手の主はHK416であり、このイラストは416の一人称視点であることも分かる)と同じキャラクターが描かれている。
ドルフロのゲームシステムの一つである編成拡大を加味した上で戦場を思い描くと、同じキャラクターが一枚のイラストに描かれるのは至極もっともである。
ほかの入賞作品や応募作品を見ても「Gunpowder Valentine」のような編成拡大を考慮したイラストはない。私は非常に革新的なファンアートだと思う。
「Gunpowder Valentine」の制作者であるjamie_leanoさん自らの解説の記事があるので見てほしい。アートワークコンペティションを終えて(日本語)
私は涙もろいオタクなのでこの記事を読み思わず涙がこぼれてしまった。このファンアートの作りの細かさそしてドルフロへの愛をひしひしと感じる。
話が変わるが、FPSの新規IPが成功する条件の一つに人気配信者によって配信されるというものがある。
この関係性は新規ソシャゲと二次創作の間でも言えると私は考える。ドルフロが日本で人気を得たのはドルフロの二次創作が多く描かれたことが大きな要因ではないだろうか。ソシャゲにとってファンアートの普及が市民権なのだ。
賞金総額200万円のドールズフロントラインイラストコンテストが開催されたことを考慮するとドルフロ運営がファンアートをかなり重要視しているのだろう。そしてこれは極めて主観的な考えではあるが「Gunpowder Valentine」が特別賞に選ばれたことは非常に大きな意味があると考える。
以上よりドルフロの今後の展望はかなり明るいのではないだろうか。ドルフロと二次創作のますますの発展を心から願っている。
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