「ランボー/最後の戦場」レビュー(池田)

ランボー/最後の戦場(原題:Rambo)

 

 

2008年アメリカ

予告編

監督:シルヴェスター・スタローン

脚本:アート・モンテラステリ、シルヴェスター・スタローン

製作:アヴィ・ラーナー、ケビン・キング・テンプルトン、ジョン・トンプソン

音楽:ブライアン・タイラー

撮影:グレン・マクファーソン

出演:シルヴェスター・スタローン、ジュリー・ベンツ、マシュー・マースデン、グレアム・マクタヴィッシュ、レイ・ギャレゴス、ジェイク・ラ・ボッツ、ティム・カン、マウン・マウン・キン他

あらすじ

ランボー(スタローン)は戦場を離れタイで静かに暮らしていた。一方、隣国ミャンマーではティント大佐(キン)率いる陸軍部隊が少数民族を虐殺し資源や土地を略奪していた。ある日、ランボーの元へ、アメリカからのNGOの一団がミャンマーへの案内を依頼してきた。一度は断るが、一員のサラ(ベンツ)の熱意に負け、彼らを送り届ける。だが数日後、彼らが軍に捕らえられたと聞かされる。救出するため、雇われた5人の傭兵とともにランボーは再び戦場に身を投じる。

 

 

レビュー

シリーズ3作目『ランボー3/怒りのアフガン』(1988)から20年を経て、スタローンが監督を務めた4作目。このシリーズは続編を重ねるにつれ死者や暴力表現が増しており、本作は残酷描写や人体破損がかなり激しい。映画開始からいきなり少数民族虐殺の実際のニュース映像が流れ、ミャンマーの悲惨な状況が分かり嫌な気分になる。軍による拉致・虐殺行為もはっきり描かれている。

ランボーがNGOを送り届ける(渋々、嫌々といった感情がモロ表情に出ている)途中、海賊に襲われる。リーダーが戦場カメラマンの渡辺陽一そっくり。「有り金全部よこせ」から「その女(サラ)もよこせ」と要求がエスカレート。「女は見逃せ」という言葉をまったく聞き入れないのでランボーは海賊3人を射殺。ものすごい早業。命を助けてもらったのに「なぜ殺した!」と喚くNGO団を「いい子ぶるな!平和ボケども!」と一括するランボーがカッコいい。だいたいこんな危険な地域を武器無しで行こうとしたNGOは無謀だと思うのだが。

 

NGOが村に着き、治療や支給をしているところを軍が襲撃。軍の行為が鬼である。迫撃砲で木端微塵、銃剣で刺し、手足を切り落とし、子供を射殺し、赤ん坊を火に放り込む。水田に逃げたところをマシンガンで蜂の巣にする。見ていて心が重くなる。民間人がここまで悲惨な殺され方をするのが今までのランボーシリーズと一線を画している。

 

その後、ランボーは救出のため5人の傭兵を送り届けるが自身も戦いへ赴く。村人を、爆弾を仕掛けた水田に走らせて遊んでいた兵士を弓で次々殺すあたりから面白くなってくる。兵士の駐在村での戦いで凄かったのは、素手で敵の喉をむしりとるシーン。握力何kgあるのだろうか。

人質を救ったためもちろん追いかけられる。ここでも見所がたくさん。敵がクレイモア地雷に引っかかり爆発するのだが、威力が凄すぎる。

仲間が負傷して敵に捕まり、射殺される寸前にランボー登場。ここから怒涛のクライマックスが始まる。ブローニングM2機関銃(弾丸が10cmくらいある)を奪い、「てめぇらこの鬼畜ども!」といった感じでミャンマー軍に撃ちまくる。サブタイトルをつけるなら『ランボー/怒りの機銃掃射』。1作目では保安官や軍人をできるだけ殺さなかったが、本作ではまったく容赦がない。撃たれた兵士は皆バラバラに飛び散ってしまうが、前半の殺戮行為があるため同情できない。むしろ爽快感が出てくる。映るのは一瞬だが、ランボーに至近距離で撃たれて上半身が無くなるジープの運転手が山口智充に似ている。ランボーを援護する狙撃兵スクールボーイ(マースデン)の活躍もいい。1発で人間の頭が吹き飛ぶ恐ろしい銃、バレットM82を愛用。

 

 

 

91分の上映時間があっという間だった。クライマックスシーンは巻き戻して3回連続で見た。劇場の大画面で見ればよかった。

スタローン曰く「現実はもっと悲惨」。本作以上なことがミャンマーで行われているのか。

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