映研昭和音楽部第2回(ナカミチ)

早速昭和音楽部第2回。参加者数は前回と変わりませんが、紹介数は2枚と少なくなっています。無念。
あがた森魚 – 乗物図鑑 (1980/04)(ウエニシ)
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あがた森魚が1980年に300枚限定で発売した『乗物図鑑』は海外の音楽からの影響が濃厚すぎるほどに表れている。なんてったってあがた森魚の『サブマリン』は言い訳のできないほどJoy Divisionの『She’s Lost Control』の丸パクリなのだ。極僅かなレコーディング期間しか残されていなかったためにこのような形になってしまったのだろうが、今現在という視点に立ってこのアルバムを振り返ってみた場合、このような日本と海外の繋がりがあることに貴重性を感じずにはいられない。あがた森魚は1980年にJoy Divisionを聴いていたのだ!もしかしたら1980年の『Closer』もあがた森魚はリアルタイムで体験していたのかもしれない。このような想像を私たちに許してくれるところがこのアルバムの素敵なところなのではないだろうか。

山下達郎 – SPACY (1977/06/25)(ナカミチ)
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数々のアーティストやアレンジャーたちに愛される77年の『SPACY』。77年リリースという時点で名盤じゃないわけがないのだが、このアルバムはいったい何が新しかったのだろうか。山下はソロとしての1stアルバム『CIRCUS TOWN』をNYとLAでレコーディングする。その際にアレンジャーのチャーリー・カレロは山下にスコアを譲る。スコアというのはアレンジャーのアイデアの結集であり、それを渡すというのはアレンジャーにとってあり得ないことである。しかし山下は本場NYのスコアを手に入れる。日本に帰った山下はそのスコアを徹底的に勉強したのだという。その努力の成果が『SPACY』なのである。『CIRCUS TOWN』での経験がなければ『SPACY』はあり得なかっただろうし、その後のシティポップスの隆盛もなかったかもしれない。
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今回は見学のミチガミ君。
次回の昭和音楽部は部長の都合により、木曜日に開催します。ウエニシごめんなさい。
これまではクローズドでやって来ましたが、もし参加したい人は大歓迎するのでぜひナカミチまでメールを!

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