春新歓ブログリレー⑨「2/24」

どうも、副部長の三浦です。投稿がまたもや微妙に遅れそうですが、次の方は気にしないでください。ごめんなさい。

今日(昨日)、アカデミー賞の発表が行われましたね。『ラ・ラ・ランド』が総なめするかと思いきや、案外少なめの6部門受賞。さらに、まさかの作品賞を逃すという事態。プレゼンターが最初の発表を間違えるという始末。今回はこの『ラ・ラ・ランド』の話と、『ラ・ラ・ランド』公開日と同じ日に発売された村上春樹の新作『騎士団長殺し』についての話をしたいと思います。最初に言っておきますが別に共通点があるとかでは全くないです。

『ラ・ラ・ランド』
公開日に観にいったんですが、前評判以上に最高な映画だったと思います。『ロシュフォールの恋人たち』のオマージュと思われるオープニングから始まり、エマ・ストーン演じるミアが女友達と出かけるシーンは『ウエスト・サイド・ストーリー』や『雨に唄えば』、『スイート・チャリティー』に似たシーンが多数登場。ミアとセバスチャンがロスの夜景を背景に踊るシーンは『雨に唄えば』→『踊らん哉』→『バンド・ワゴン』の3コンボ。プラネタリウムのシーンは『ムーラン・ルージュ』の再現。そして、ラストのあるシーンのなかでは『シェルブールの雨傘』や『ロシュフォールの恋人たち』をはじめ、『巴里のアメリカ人』、『躍るニューヨーク』などへのオマージュが。全体の撮影のトーンは『ブギーナイツ』を参考にしてる部分が多々あると思います。そして、散々指摘されてるのかもしれませんが、全体の下敷きになってるのはマーティン・スコセッシの『ニューヨーク・ニューヨーク』でしょうね。この『ニューヨーク・ニューヨーク』だけは、観る前でも後でもどちらでもいいですが、観てもらえると『ラ・ラ・ランド』が何倍も楽しめるのかなと思います。そして、『ラ・ラ・ランド』が普通のハリウッドミュージカル映画とは違った結末を迎えるにもかかわらず、これだけ愛される作品になり得たのかとかも理解が深まるのではないかと思います。

『騎士団長殺し』
申し訳ないんですが、こちらまだ読み終わっておりません。とりあえず第2部の最初の方まで読んだ感想を書きたいと思います。
村上春樹の長編小説は全て読んでる僕ですが(ハルキストではない)、本作は今までの村上春樹とは少し違った部分もあったりする作品かなと思います。まぁ、その感想とかを箇条書きで書いていきます。

その前にあらすじ↓
主人公の「私」は画家で、学生時代は抽象画を描いていたものの、結婚した後は生計を立てるために肖像画を専門とする画家に。物語はそんな「私」が妻にいきなり離婚されるところから始まります。そして、離婚後はずっと空き家になっていた、山の上にある友人の祖父の家に留守番代わりに住むことに。この友人の祖父は日本絵画の有名な画家で、その家から『騎士団長殺し』と題された不思議な絵がでてきて…。みたいな話です。

では、以下感想。
①主人公が思ったほどキザな喋り方をしない
画家で山の上に住んでてクラシック聴いているというだけで、まぁキザといえばキザなのだが、喋り方は今までになく普通である。Amazonのレビューとか見ると「相変わらずキザでうざい」みたいな意見も散見されるが、はっきし言ってかなりマシな方である。お決まりの「やれやれ」もかなり少なめ。そして、今まで(特に初期)の主人公が、不可解な出来事に対して恐ろしく淡白なリアクションで済ますのに対して、今回の主人公はかなり真っ当に困惑している。そういう意味で、本作は村上春樹初心者に易しい小説かもしれない。

②1部の350ページくらいまでが恐ろしく普通
今までの村上の大長編では割と早い段階で、常識的には考えられない展開が登場する。具体的には、井戸をすり抜けたり、猫と話せる中年オヤジがでてきたり、必殺仕事人みたいな女がでてきたり。しかし、本作は350ページくらいまで、若干怪談っぽいことが起こるにせよ普通に読み進められるレベル。

③350ページからの振り落し方がすごい
しかし、この小説、350ページからいきなりシュールになる。『海辺のカフカ』でもカーネル・サンダースの格好したおっさんが出てきたりとかなりシュールではあるのだが、それまでに散々色々起こってるせいで、読者的には「あー、はいはい」で済ませられる。しかし、本作はそれまでが割りかし普通なせいで振れ幅がすごい印象を受けてしまう。新劇場版エヴァの『破』→『Q』の感じに近く、もはやシュールギャグのレベル。慣れてしまえばなんてことはないものの、ここで断念する人も多いかも。

④その他印象
他の大長編に比べて少しこじんまりした印象。『1Q84』が壮大すぎたせいもあるかもしれないが。1人称であったり、隔章の構成になってないあたりは『ねじまき鳥クロニクル』に近いかな。あとキーキャラクターである免色さんの個性がかなり魅力的。『海辺のカフカ』の星野くんとナカタさんや『1Q84』の牛河を凌駕するレベル。

まぁ、雑な感想としては以上4点くらいです。村上春樹初心者にはおすすめしやすい類の長編ではあると思います。「村上春樹ってなんか難しそう」とか「村上春樹ってキザすぎて」みたいな印象を抱いてる方は読んでみると少し印象が変わるかもしれません。しかし、今のところかなり現実的なレベルで話が進んでいくので、『1Q84』とかが好きだった人の中には物足りなさを感じる人もいるかも。話全体としては(といっても読み終わってないんですが)、全体主義的な傾向に進んでいく世界に対する思いが強く反映されているのかなと思いますね。
ごめんなさい。予想以上に長くなりました。そして、遅くなりました。次回はちょっと旅行に出かけてて、書けない可能性もあるんで違う人がやるかもしれません。その時に『騎士団長殺し』全て読み終えた上で、またなんか少し書こうかと思います。それではまた。

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