(新歓ブログリレー企画)道上の夜更かし

どうも。道上です。

夜更かししています。朝です。

新歓ブログリレー企画ということで、これから大学に入学する新入生に向けて軽く自己紹介をしておきます。

文学部3年の道上です。一応元部長です。元EXILEです。母親がマルチ商法にひっかかっています。

石川県の小松市というところで育ちました。かなり田舎です。少年時代はムカつく近所への報復として、その家の田んぼに小便をかけていました。

今回は自分が愛して止まない映画監督の話を好き勝手話そうと思います。これからも時間があれば定期的にブログ書いていけたらなと。

今回は山中貞雄監督です。

山中貞雄は主に1930年代に活躍した映画監督です。大昔ですね。日本映画の歴史には巨匠と称される名監督が数多くいますが、この人の名前を知っている人は少ないんじゃないかと思います。それもそのはず、この人の作った作品はたったの三本しか現存していません。映画監督として過ごしたたった5年間の間に26本もの作品を作ったのにもかかわらず。嘆かわしいですね〜・・・泣

しかし、現存する三本はすべて素晴らしい傑作です。本当に傑作です。この三本から十分に山中貞雄の天才ぶりを窺うことができます。自分は大学1年生の時に初めて『丹下左膳餘話 百万両の壷』という作品を観たんですが、その時は衝撃を受けました。日本映画の話になれば小津だ〜、黒澤だ〜、溝口だ〜と言って山中貞雄のことを一切知らなかったことを情けなく感じたほどです。ここまで言うとこれから初めて観る人のハードルを上げすぎてしまいますが。

本当に本当に本当に悲しいことに、山中貞雄は第二次世界大戦中の中国戦線で28歳の若さで戦病死しています。戦争反対。「夭折した映画監督」というだけで魅力を感じてしまう。ジャン・ヴィゴ然り。

『人情紙風船』(現存してます。傑作です。)という作品を撮影した後に、赤紙が届いて戦地に赴くことになります。山中貞雄は出征中、自らの手記に「紙風船が遺作とはチト、サビシイ、友人、知人には、いい映画をこさえてください」と残してます。もう泣いちゃいます。

そんな山中貞雄、実は変な顔してます。

これです。↓↓

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ア、アゴどうした・・・。自分で「阿古三之助」と名乗るほどです。その上性格は、「おっとり」「ぼんやり」「のろま」。あの戦前の日本映画のヒーロー嵐寛寿郎(通称アラカン)が山中に抱いた第一印象は「バカ」です。人の才能は外面からは計れない。写真をずっと見ていると可愛く思えてきます。

それでは現存している三作品をさくっと紹介。

『丹下左膳餘話 百万両の壷』(1935)

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時代劇の基礎を作った伊藤大輔監督が製作していたシリーズものの続編として製作したものです。丹下左膳は「姓は丹下、名は左膳」という名台詞で有名なチャンバラヒーローですね。山中は従来のハードボイルドな丹下左膳に脚色を加えて、人情豊かな喜劇に仕上げてます。しかし、あまりにも本来の丹下左膳のイメージとかけ離れすぎていると原作者にカンカンに怒られて、仕方なく題名を変更しています。だから「餘話」なんですね。正式な丹下左膳の続編という扱いは受けてません。さらにこの作品には本当は大迫力のチャンバラシーンがあったみたいなんですが、GHQの検閲で削除されちたみたいです。アメリカ呪う。でも結果的にこの作品に関しては、チャンバラシーンが無くなって正解だと思います。

『河内山宗俊』(1936)

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この作品は現存している三作の中でもあまり言及されない作品ですが、もちろんこれも傑作です。この作品は山中貞雄の演出の才の一つの極をなしていると自分は思います。男女が川に身投げしたことを川の水しぶきだけで表現するシーンはとても美しいです。山中貞雄は「省略」の天才であり、この作品にはその才が凝縮しています。また、この作品には「映画史上最も美しい雪」が降ります。というか蓮實先生がそう言ってます。

『人情紙風船』(1937)

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先述したとおり、この作品が山中貞雄の遺作となります。偶然なのか、どこかこの作品には暗さが漂っています。上記の二作でうかがえるある種の楽天性があまり感じられません。紙風船が小川に流され遠ざかっていくラストカットはなんとも言えずもの寂しく、自分の死を予感していたんじゃないかと思い込んでしまいます。しかし、この作品も素晴らしい傑作です。個人的には『人情紙風船』が一番好きかもしれません。いや、やっぱり優劣つけられない。

山中貞雄についてこれからもっと書くつもりだったんですが、眠いです。限界です。ブログを書くのをすっかり忘れて朝方に気がついた自分が悪い。悪い。最終的に山中貞雄の簡単な紹介と豆知識みたいな記事になってしまった・・・。くそう。また詳しく書きたいと思います。

とにかくみなさん是非一度観てみてください。現映研部員も含めて。

眠い。断末魔。それでは。

(新歓ブログリレー企画)道上の夜更かし” への3件のコメント

  1. 永遠を望む人間の欲望を体現した映画だってその殆どは、消えてゆく。
    作品の大半が失われてもかように語り継がれる山中貞雄。
    優れた映画を見てしまった観客は黙ってはいれない。
    人間、贈り物には何かお返しをしないと気持ちが悪いものだ。
    映画から無上の快楽を浴びた者だからこそ、それを人に伝えねば
    本当に映画を見終わったことにはならない。私はそう思う。

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